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そこは自分で考えてくれ(其の参) [科学]

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前記事の続き)

 まずは少し歴史的な話からはじめよう。アメリカは第二次世界大戦の前から、石油を制する者が世界を制することを知っていた。アメリカが中東情勢に神経を尖らせ、何かと言えば紛争に介入した理由はここにある。北朝鮮を悪の枢軸の一つと罵っておきながら、北朝鮮に直接介入しなかったのは、石油も出ない国に介入してもメリットはないからだ。中東情勢の安定は、安い石油をアメリカが使って世界の覇権を握り続けるためには是非必要だったのである。
 しかし二十世紀も終わりに近づいてきて、石油文明はあと半世紀ほどで終焉を迎えそうだということが大方の目にも明らかになってきた。多くの善意の科学者や経済学者は代替エネルギーの必要性を叫び出したが、何せ石油が安すぎるので、太刀打ちできない。そこへ降ってきたのが、化石燃料の燃焼による二酸化炭素の人為的増大が、地球温暖化の原因だという話であった。このままでは、地球の未来はあぶないということで、多くの恐怖話が作られたのはご存じの通りである。
 多くの人たちは真剣に地球の未来の環境を心配したであろうことは疑い得ないと思う。その一方で、それより少数の人々は金儲けのチャンス到来と思ったこともまた間違いない。そのためには、善意の人たちの恐怖を煽り続け、この恐怖が科学によって裏づけられているという物語を作る必要がある。恐怖物語が大好きなマスコミは、地球温暖化を大きく取り上げ、利にさとい企業はこれを何とか金儲けに結びつけられないかと画策したわけだ。私は金儲けがいけないと言っているわけでもなければ、善意が悪いと言っているわけでもない。ただ、西洋の古い諺にあるように、「地獄への道は善意によって敷き詰められている」こともまた確かであると言いたいだけだ。
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 「石油を制する者が世界を制する」とあります。日本が、太平洋戦争でアメリカに負けた一因は、アメリカにはふんだんに使える石油があったことです。日本には使える石油があまりなかったのです。
 子どもの頃、近所のお爺さんから、戦時中に松根油を集めて供出していたと聞いたことがあります。戦前は近くの山でマツタケが沢山採れたが、戦時中に赤松の根元を掘ったから、マツタケが採れなくなったと聞きました。
 いくら優秀な戦闘機や爆撃機を開発しても、燃料がなければ、戦闘機や爆撃機は飛びません。最近は、無人偵察機や無人爆撃機が開発され、滞空時間の長いタイプが実用化されていると聞きます。そういう最新の機種も、燃料がなければやっぱり飛ばないのです。
 軍隊を動かすには石油が必要なのです。大規模な農業を行うのにも、農機具を動かす燃料が必要なのです。「石油を制する者が世界を制する」というのは、いま現在も事実ではないかと思います。

 あと40年くらいで、石油文明が終焉するという話は本当でしょうか。30年くらい前に、あと30年で石油はなくなると聞いたことがあります。でも、30年経っても石油は無くなっていません。あと40年というと、30年前のあと30年より10年も延びているから不思議です。
 結局、いま分かっている範囲で計算するとあと40年と言っているだけなのです。何年かあとで、今までは知らなかったところに油田があると分かれば、あと50年は大丈夫となっているかもしれません。
 でも、残り少ない石油を節約しましょうというほうが、石油の価格も上がって、産油国や石油会社にとっては有り難いのだと思います。

 多くの国民は、環境省(政府)やマスコミの話を信じて、省エネや二酸化炭素排出量削減のために協力しようと考えていると思います。そのためには、太陽光発電というコストが高くて採算が合わない発電方式を、補助金(税金)を使ってでも普及させようとしています。
 無理やり採算を合わせるために、高い価格で太陽光発電の電力を買い取ることを要望するなんて馬鹿げています。その分、自分たちの払う電気料金がアップするのです。電力会社にとっては、コストアップは利益アップになるのです。まるで、泥棒に追い銭ですが…


 「地獄への道は善意によって敷き詰められている」

 まさしく至言だと、私は思います。。。

(by 心如)
 



そこは自分で考えてくれ

そこは自分で考えてくれ

  • 作者: 池田 清彦
  • 出版社/メーカー: 角川学芸出版
  • 発売日: 2009/03/12
  • メディア: 単行本


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大将

戦争の必要から文明の進歩があると聞いた事がありますが
戦争が起きると石油文明は無くなるのかなぁ
戦争は必要悪と言う人もいますが
戦争は起きてほしくないですね
by 大将 (2011-10-21 19:16) 

shira

 石油があと何年とか言われながら結構保っている理由の一つは採掘技術の向上によるものらしいです。地中深い入り組んだところの原油は、かつては採掘不能だったのですが、現在は海水を注入して押し出す技術によって採掘可能になっています。ただ、こういう技術はエネルギーを使います。原油の採掘そのものはまだまだ可能らしいですが、あるレベルを超えると採掘で使うエネルギーの割には原油が取れないという「赤字」状態になってしまうと言われています。これは「石油ピーク」というそうで、ここがたぶん「石油の枯渇」とさんざん言われてきた状況なのでしょう。
by shira (2011-10-21 22:56) 

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