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そこは自分で考えてくれ(其の弐) [科学]

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前記事の続き)

 それでは、何でこんな不確かな予測に基づいて、京都議定書のような重要な政治的決定がなされるのだろうか。多くの善良な市民は、①正しい科学的な予測がまずあって、②その結果未来には恐ろしいことが起こると考えられるので、③それを防ぐために政治的な決定をしなければならない、と信じているに違いない。しかし、びっくりさせるつもりはないけれど、事実は全く逆なのだと私は思う。①ある特定の人々が(多くはお金を儲けたいために、あるいは政治的な主導権を握りたいために)、ある政治的な決定をしたいと考える。②そのための最も効果的な方法は人々の恐怖を煽ることだ。③恐怖を煽るためには科学による根拠づけが必要だ。そういう風に考えると、物事はずいぶんクリアーに見えてくる。
 ダイオキシン騒動はその典型例だ。1990年頃から、ダイオキシンは猛毒だという話が流行り出して、人々の恐怖を煽りはじめた。極めつけは1999年の2月、テレビ朝日の「ニュースステーション」が所沢産のホウレンソウから高濃度のダイオキシンが検出されたと報じた例で、所沢の農家はパニックに陥り、国民はダイオキシン恐怖症にかかってしまった。この恐怖を背景に国会はいわゆるダイオキシン法を成立させ、通常の焼却炉でのゴミの焼却は禁止され、自治体は超ハイテクの高級焼却炉を設置せざるを得なくなった。
 これで一番儲かったのは高級焼却炉を製造するメーカーであり、ダイオキシンの分析メーカーである。一番割を食ったのが、一般家庭向きの小型焼却炉を製造する中小企業で、かわいそうに潰れてしまった会社も多いと聞く。そして、誰も意識してないと思うが、金額的に一番損をしたのは、一般国民である。なぜならば、高級焼却炉を造る莫大な金は国民の税金だからだ。もちろん、そうしなければ国民の健康が守れないのであれば、それも仕方がない。しかし、一般の焼却炉から出るダイオキシンはごく微量で、国民の健康を損なう恐れは全くなかったのである。ダイオキシン法が成立して以来、ダイオキシンの恐怖を煽る本の出版はパッタリと止まってしまった。残ったのは亡国のダイオキシン法だけである。今後もムダな高級焼却炉を維持するために税金がたれ流されていく。ダイオキシン騒動は特定の人々の金儲けのための陰謀だったと総括しても的はずれではなかろう。ダイオキシン騒動の詳細は、渡辺正・林俊郎『ダイオキシン』(日本評論社)に詳しく書いてあるので興味のある人は是非参照してほしい。
 さて、今回の話の眼目は、地球温暖化問題もダイオキシンと同じ構図だという所にある。但し、焼却炉から出るダイオキシンが健康に重大な悪影響を及ぼすという仮説は、科学的に簡単に反証されてしまったが、温暖化が百年後の地球に危機をもたらすという仮説は未来の話なので実証も反証もできない所が違う。当分の間はウソがばれる恐れは少ないので、恐怖を源泉にする金儲けとしては、とてもよくできた物語だと思う。

次の記事に続く)
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 ダイオキシン問題が、高級焼却炉メーカーやダイオキシン分析などに関る、特定の人々の金儲けのための陰謀だったと総括しても、的はずれではないとのことです。

 一般の焼却炉から出るダイオキシンはごく微量であり、国民の健康に悪影響を及ぼすことはないということをマスコミは報道しません。マスコミは、自分達がダイオキシンは猛毒で、国民の健康に悪影響を及ぼすと、恐怖を煽ったのは間違いだったと認めたくないのです。ダイオキシン騒動を煽った張本人であるマスコミが、一般の焼却炉から出るダイオキシンで国民の健康に悪影響を及ぼす恐れはないという事実を報道することは、多分、未来永劫ないのだろうと思います。

 マスコミがたれ流したウソを信じ込み、ゴミは自治体の高級焼却炉で燃やさないといけないと、いまだに信じている国民が大半ではないかと思います。
 でも、ちょっと考えたら、そんなのウソだとすぐに分るはずなのです。だって、縄文中期頃の竪穴住居から戦前の日本家屋にいたる数千年間、囲炉裏や竈、五右衛門風呂など、よっぽど変な物を燃やさない限り、有毒なダイオキシンが大量に発生するなんてことは有り得ないのは歴史が証明しています。この数千年間、人類は身近に火を燃やして暖をとり、食べ物を調理してきたという事実を忘れてしまった愚か者が大半だなんて嘆かわしい限りです。

 家庭用の小型焼却炉はダイオキシンを発生するので危険だといっている人が、薪ストーブや暖炉は化石燃料を使わないのでエコだなんていっていたら、こいつはバカだと私なら思ってしまいますが…

 マスコミは、自分達がたれ流したウソを絶対に認めません。

 科学者も、脚光を浴び、研究費を潤沢に得られたり、有利なポストに就くためなら、根拠に乏しい仮説であっても、もっともらしいデータを用意して国民を欺くことに加担するのです。最終的に、仮説が間違っていたと分っても、その時点の知見では、そう考えるのが妥当だったと言えば、なんの責任もとらなくてよいことを彼らは知悉しているのですから。。。

 国民が、自分の頭で考えることを怠り、マスコミのたれ流すウソに踊らされている限り、こういう猿芝居はいつまでも続くのだと思います。

 「そこは自分で考えてくれ」

 この言葉が、日本の国民全員に伝わればよいなと思います。

(by 心如)
 



そこは自分で考えてくれ

そこは自分で考えてくれ

  • 作者: 池田 清彦
  • 出版社/メーカー: 角川学芸出版
  • 発売日: 2009/03/12
  • メディア: 単行本

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大将

今の世の中は
まず自分で判断、自分で考えるという事が大切になっていますね
残念な世の中です
by 大将 (2011-10-20 08:16) 

shira

>マスコミは、自分達の垂れ流したウソを絶対に認めません。
 確かにそうです。でもこれはマスコミ独自の病気というより、日本の会社社会全体が病んでいる病気でしょう。社会よりも自分の組織の利害を優先するという。
 鉢呂元大臣の「放射能つけちゃうぞ」発言について、本人は放射能という言葉を言った記憶はまったくないと言っています。で、今もって取材現場にいたどの記者からも「私は確かに鉢呂がそう言うのを聞いた」という証言がありません。フリーの記者がその辺のことをネットやCSテレビなどで指摘しているのですが、中央メディアからの反論はゼロのようです。あの件は捏造の可能性が濃いです。でも絶対に認めないでしょうね。これも倫理とか社会正義よりもカイシャのメンツを優先する宮仕え根性ゆえなんでしょう。
by shira (2011-10-21 23:06) 

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