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エイズの起源は、生体実験だった可能性も…!? [科学]

 〔過去記事: エイズって?⑥ 起源はどこ?? より転載〕


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『科学は錯覚である』(池田清彦/洋泉社)
1996年1月25日 初版発行

(13頁より引用)

 ここでごく簡単にエイズという病気を見ておこう。エイズはHIV(Human Immunodeficiency Virus ヒト免疫不全ウイルス)の感染によって生ずる病気である。この病気はごく最近になって人類に取りついたものであるのは確からしく、公式にわかっている限りでは一九七九年にゼロ号患者と呼ばれるガエタン・デュガがニューヨークで発病している。彼は一人で数千人にエイズを感染させた事でも知られている。また確認されている限りで最も古いエイズ感染の記録は一九五九年にさかのぼる。この年に死んだマンチェスターの船員の血液とザイールに保存されているこの年の血液からエイズの抗体が確認されたからである。今の所それ以前にはエイズの抗体は確認されていない。エイズがいかなる経路によって人類に取りついたかは不明であるが、定説は、アフリカのごく局地的な地方病が、一九六〇年代から七〇年代にかけてのアフリカの飢饉にともなう人口の大移動で都市に持ち込まれ、それがアメリカの同性愛者に感染して一九八〇年代初頭からの爆発的な大流行のもととなったというものである。それでは最初の局地的な地方病としてのエイズはどのようにして始まったかというと、サルのエイズウイルスが何かの偶然でヒトに入ったのだと言われている。

 それに対して、エイズは欧米人が人工的に流行らせた病気だとの説もある。畑中正一の最近の著書『現代ウイルス事情』(岩波書店)によれば、マラリアの予防実験のためにチンパンジーやマンガベーの血液が人間に注射されたことがあると言う。さらにそれらの人々の血液を別の人々に注射することも行われたと言う。これらの実験は一九二〇年代から四〇年代にかけて行われたが、マラリアの予防という観点からはすべて徒労であった。

 さらに、第一次世界大戦が終わった頃から、若返りのためにチンパンジーの睾丸を取り出してスライスして、男性の下腹部や陰嚢に移植する手術が行われた。このような実験を通して、チンパンジーやマンガベーのエイズウイルスが人類に入り込んだのではないか、というわけである。現在、欧米や日本で流行しているタイプのエイズウイルスはHIV1でチンパンジー型であり、西アフリカで流行しているタイプはHIV2でマンガベー型であることも、このような推論の傍証になる。マラリアや精力減退をコントロールしようとした科学技術(医学)がコントロール不能なエイズを作り出してしまうという話は極めて象徴的である。環境をコントロールして、夏は涼しく、冬は暖かい住居を作るための科学技術がフロンと二酸化炭素を排出し続け、コントロール不能なオゾン層の破壊と地球温暖化を招いていることと、これはまさに同型である。制御可能性から制御不能性へと、世界をささえるコンセプトは今、急転換しつつある。
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 人間を救うはずの医学が、『エイズ』という厄介な感染症を、人類に持ち込んだ可能性があるのは事実のようです。

 マラリアの予防が目的ならまだしも、精力減退の制御を目的とする生体実験が、サルからヒトにエイズを感染させたのだとしたら、マッドサイエンスと言わざるを得ません。

 非加熱血液製剤を安全だと言って、薬害エイズを広めた御用学者は言語道断です。業務上過失致死罪にすべき事例ではなかったかと…

 狂牛病の発生も、人間の浅はかな、目先の利益を追うことが原因だったと記憶しています。ある意味、自業自得と言えるかもしれませんが…

 医者や製薬会社の研究者が、新しい薬を開発するためや既存の薬に効果があるか確認するために、鳥インフルエンザ・ウイルスを人間に感染しやすい型に変異させて、薬の効果があるかどうか実験しているという記事を、ずっと前に読んだ記憶があります。
 その実験に使った、ヒトからヒトに感染する、毒性の高い鳥インフルエンザ・ウイルスが、万が一、実験室の外に漏れたら、想像を絶する惨事になるのは間違いないと思います。

 医者や研究者が、そんなミスをするはずがないと思う人がいるかもしれません。でも、実際に、スペイン風邪のインフルエンザ・ウイルスが研究のために保存されているそうです。それを、どこかの研究者が誤って外に漏らしてしまった事例があったのです。そのために、多くの人が、免疫のない古い型のインフルエンザに罹り、抵抗力や体力の弱い人が死亡したのも事実なのです。

 過去にあった事故が、将来には絶対に起きないという保証はないのです。核戦争で人類が滅亡する可能性はかなり低いが、実験室から有害なウイルスが漏れてしまい、人類が滅亡する可能性はあると予測されているのです。

 鳥インフルエンザが、自然界で、ヒトからヒトに感染する型に変異したのか、あるいは実験室で人工的に変異させたものが外に漏れたのか、普通の人には確認の方法がないのです。もし、そのような事故が起きたら、ミスをした研究者や研究所が、正直に発表するとは思えません。

 医学の進歩が、医者や製薬会社に大きな富をもたらしているのは事実だと思います。でも、その医学が一歩間違えば、人類滅亡の原因にもなり得るということを、医者や研究者は肝に銘じて欲しいと思います。

 たった一人の研究者が、故意または不注意で、大惨事を引き起こす可能性があるのですから…

(by 心如)
 

【参考リンク】
http://en.wikipedia.org/wiki/Mangabey

 

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  • 作者: 池田 清彦
  • 出版社/メーカー: 洋泉社
  • 発売日: 1995/12
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コメント 5

shira

 高校時代の友人が面白いことを言ってました。
 地球にとって、最も有害なのは人間である。だから地球は自己の保全のために、ガンとかエイズとか、人間にいろいろな難病を与えて数を減らそうとしてくる。ところが憎まれっ子何とやらで、人間はしぶとくて難病にも対抗策を出してくると。
 その彼は今、医者をやってます。
by shira (2011-09-30 23:06) 

大将

エイズ=アフリカ=サル
エイズと聞けばこういう公式になっていましたが
よく映画などで人間自身が作った病原菌に冒されるものは多いですね
そして意外と事実に基づいていたりする事も多いですもんね
by 大将 (2011-10-01 08:03) 

an-kazu

アウトブレイクという映画を思い出さずにはいられません・・・
by an-kazu (2011-10-01 09:38) 

駅員3

非常に興味深く読ませて頂きました[ひらめき]
by 駅員3 (2011-10-01 12:31) 

jack

人は知恵があるためにいろいろ考えてしまうけれど、それも地球と言う環境の中で起きる自然であると思う。人間は自然のなかで暮らしていると言うことを忘れなければいいのでは。何か仏教の教えみたい。
by jack (2011-10-01 18:17) 

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