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主義主張なんて要らない…!? [政治]

  朝は、こんなに曇っていましたが…
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 夕方は、こんな感じです。十月も終わりに近づき、めっきり涼しくなりました。
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『愚直の信念』―われ、身を賭して、国民に政治を奪還する―
(江田憲司/PHP研究所)
2009年5月7日 第1版第1刷発行

 はじめに

江田憲司は「なぜ、無所属」なのか?

「江田さん、あなたは、なぜ無所属なんですか?」とよく聞かれます。確かに私は、最初の選挙こそ自民党から立候補しましたが、その後、2002年秋に自民党を離党して以来、もう六年以上、完全な「純粋無所属」を貫いてきました。
 ちなみに、現在、衆議院に無所属議員は10人前後いますが、どの議員も与党寄り、野党寄りという形ではっきり色分けがされています。それは、本会議での首班指名や法案への賛否で自ずからわかるのです。私の賛否は常に「是々非々」でした。そういう意味では、今、国民運動のパートナーとしてご一緒している渡辺喜美さんが自民党を離党するまでは、480人の衆議院議員の中で、私は「たった一人」の純粋無所属議員だったのです。
 正直言って、これまで、自民党、民主党のトップレベルから「一緒にやらないか」というお誘いを受けたことも事実です。当選のことだけを考えれば、もっとうまい処世術もあったでしょう。しかし、私は、自分でも頑ななまでに、それを拒絶してきました。結果、一度ならず二度目の落選も経験しました。
「江田さん、官邸で総理秘書官までやって、政治は数だということがわからないのですか?」「国会は政党政治でしょう」「あなたの主張している政策を実現するためには、政党に入るべきでしょう」とも言われます。
 私も、官僚として、政治家として、三十年もこの世界にいて、ご指摘の点がわからないわけではありません。いや、口幅ったい言い方をさせていただければ、誰よりも、そんなことはわかっているつもりです。しかし、どうしても、私のこれまでの経験と、政治家としての信念が、それを許さないのです。今の、基本政策すら一致できない、考え方の違う議員が集う寄りあい所帯の政党では、仮に、江田憲司がそこに入って自らの主義主張、政策をぶっても、とてもそれが実現できるとは思えないからです。
 確かに、自民党議員なら、朝から晩まで、やれ党の朝食会だ、部会だ、調査会だと出席していれば、何か仕事をしているような錯覚に陥るでしょう。自分が国政になにがしかの影響を与えているという喜びすら感じるかもしれません。しかし、それは、極々まれなケースを除いては、単なる幻想にすぎないということを、私は知ってしまったのです。
 いや、それを一番感じているのは、実は、自民党所属議員なのかもしれません。朝から晩まで議論しても、一向に歯切れの良い、骨太の、効果的な政策が決まらない。党内議論は、いつも考え方の違う議員同士の足の引っ張りあいで、そこで最後に官僚が出てきて「先生、それでは足して二で割って、こんな感じで如何でしょうか」と、毒にも薬にもならない無難な線でその場をおさめる。結果、単に、我々は頑張っているんですよと、国民にエクスキュース(言い訳)するためだけの政策が羅列される。こんな官僚政治が横行する最大の理由が、この政治家、政党政治の体たらくなのです。結局、何のことはない、この国は官僚が動かしているのです。こんなことを続けていたら、一番不幸なのは日本の国民だと思います。
 少し傲慢な言い方を許していただければ、私には、見えすぎてしまうところがあるのかもしれません。今の政治や政党の正体、この日本という国がどういうメカニズムで動いているか等々。三十九歳で政治担当の総理大臣秘書官に任用され、まだよちよち歩きの未熟者が、時の総理に手を引かれ、一度、山の頂にまで登り、そこからの景色を見てしまったのです。それが私にとって、幸せなことだったのか、不幸なことだったのかは、今は知るよしもありません。ただそれは、まるでタイムマシンに乗って、本人の意思にかかわらず、先の世界を、未来を見せられてしまったかのような、何とも言えない複雑な心境でした。
 私が、官僚を辞めた最大の理由は、総理の横で、先輩官僚の事務次官や局長が、行革反対、組織防衛に汲々とする姿を見てしまったからであり、それが未来の江田憲司の姿に重なったからです。同じように、自民党の幹部や政治家の、八方美人で信念のかけらもない姿や、政治の、政党の機能不全の有り様も、散々、目の当たりにしてしまいました。
 そういう思いが重なって、今の私の政治家としての行動を形づくっています。単に政治家を続けるためだけならば、二大政党の時代なのですから、自民でも民主でも、政党に入って選挙戦を戦えばどんなに楽だったことでしょう。私は既に無所属で三回選挙を戦いましたが、そうでなくても二大政党制が幅をきかせる小選挙区で、それは、自民、民主の候補者の狭間に埋没する危険と戦う選挙戦でした。おまけに、政党助成金もない、政見放送もできない、ポスターや政策ビラ、選挙ハガキも枚数が制限される等々、無所属は大変不利に扱われます。そしてめでたく当選しても、その国会活動がかなり制約される。
 しかし、今の政党政治を正さなければ、「頭と胴体と手足が違う方向に動いて一歩も前に進めない政治」を正さなければ、この日本の危機を救う骨太の政策も打ち出せない。世界一の少子高齢化社会の、その困難を乗り越えて、この日本という国の未来を切り開くことはできない、そう私は確信しています。これまでの、官僚の手のひらの上で踊っていればよかった政治とは一刻も早く決別し、「官僚主導の政治」から政治主導、すなわち、「国民主導の政治」に変革していかなければならないのです。
 そこでは、「脱官僚」後の、政治家の資質も厳しく問われるでしょう。「今の政治家のレベルではとてもこの国を任せられない」といった国民の声も聞こえてきそうです。しかし、だからといって、この荒波に漕ぎ出そうとする、いや、既に漕ぎ出している日本丸の舵取りを、匿名で責任を負わない、我々が選んでもいない官僚に任せておくわけにはいかないのです。
 だからこそ、次の選挙、いや、次の次の選挙、もしかしたら、その次の選挙を経て、今の「ごった煮」政党、考え方の違う議員の寄合所帯化した政党を、政治理念や主義主張で整理整頓して、一本背骨の通った、違いのわかる、有権者の選択肢たりうる、まっとうな政党政治に造りかえていく必要があるのです。
 そして今後、急速に少子高齢化が進む中でも、医療・介護、年金、子育てといった国民生活をしっかり守る、そのための改革がしっかり前に進む、当たり前の政治を実現していかなければなりません。多少、回り道かもしれませんが、それは、この日本という国に健全な民主主義が根付くための、避けて通れないコストっだと私は思っています。
 これが私の目指す「政界再編」ということなのです。私は、この政再編がやりたくて政治家になりました。それが、私がこれまで純粋無所属を貫いてきた理由であり、この国の政治の正体、政党の正体を見てしまった者の責任だと考えるからです。
 そして、これからも、政治家としての活動の場を、国民の皆様にいただける限り、どこまでも愚直にわが信念――「脱官僚政治」を貫き通す覚悟です。
 この私の本意というものを、より皆さんにご理解いただくために、まずは、私が橋本政権終了とともに総理秘書官で官僚を辞し、その後、ハワイで放浪生活を送り、帰国後、政治家に立候補して、途中、落選、当選を繰り返しながら、今日の無所属衆議院議員・江田憲司になるまでの軌跡を追うことから、この本をはじめたいと思います。

 2009年4月 春爛漫の日に
                                  江田憲司
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 いまのところ、この国を動かしているのは、官僚であって、政治家ではないという点に関しては、前記事で紹介した、髙橋洋一氏と共通しています。

 江田憲司氏が、政界再編を目指しているのはよいことだと思います。

 でも、共通の主義主張を持った政治家が集まって政治を動かすというのは、如何なものかと思います。

 平和主義、自由主義、民主主義、共産主義、社会主義、etc.、政治の世界ではいろんな主義があるようです。でも、どれも不要ではないかと思います。

 所詮、人間の唱える主義主張なんてものにたいした価値はないのです。

 人間が生きていくために必要なのは、水と食糧です。まず、これを確保し、国民を飢えさせないことが一番重要なのです。

 「飢えたる犬は棒を恐れず」と言います。

 飢えている犬は人の警備の棒も怖れず必死で食べ物に近づいてくる。同じように政治が悪くて人間も食うに困れば法や罰を怖れず食物を奪い合うようになる。みんなが腹一杯に食える政治が肝要であるという意味なのです。

 学校を卒業しても就職先がない。汗水流して働いても、年収200万円に満たない。結婚もできなければ、子どもを育てるなんて到底無理。国民の生活が困窮しているのに、官僚だけが生涯賃金6億円なんていうふざけた話をしているのです。

 こんな馬鹿げたことを許しておいて、主義主張を議論しているだけの政治家なんて要らないのです。

 官僚の報酬を減らせとは言いません。

 報酬に見合った仕事をさせるのが、政治家の使命ではないかと、私は言いたいのです。

(by 心如)
 



愚直の信念

愚直の信念

  • 作者: 江田憲司
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2009/04/23
  • メディア: 単行本


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コメント 1

大将

表だけの裕福さを感じる事が出来たバブルははじけました
すでに主義主張云々どころではないと思いますが。。。
まぁ、自民党だ民主党だと足の引っ張り合いよりは
少々ですがマシですか。。。
by 大将 (2011-10-26 19:01) 

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